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社長メッセージ
「求める社員像」はない!?
今野社長、ホンネの一問一答
代表取締役
聞き手:みつばち社 小林奈穂子
ふたりのユニットで活動するみつばち社の1号。専門はコミュニケーションデザイン。今野製作所においては、Webサイトなどコミュニケーション領域におけるサポートを通して、その歩みを目撃して来た。
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2014年に初めてお会いしたときからずっと、会社組織について、「チーム」という言い方をされていますね。
仕事は基本、チームワークだという考えは変わっていません。いろんな役割があり、必要とされる能力もさまざまですが、協力し合わないと結果に結びつきませんよね。そういう今野製作所も、以前は能力にすぐれた数人が全体を支えていて、私の思うところのチームではありませんでした。だから「チーム」という言葉を繰り返すようになったのだろうと思います。
組織のあり方として目指すのは、上位下達で機能させるピラミッド型ではなく、例えるならサッカーのような、フラットなチーム型です。ずいぶん近づいてきたとは思っています。 -
多様な個性の社員の方が在籍されているとは思いますが、社長から見て、雰囲気に特徴があるとすればどう表しますか。
みんな個性的ですよね(笑)。特徴は、雑談が多いところでしょうか。基本的にはいいことだと思っています。もちろん、ただユルいのはダメですよ。
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今野製作所の、人材育成についての基本的な考え方を教えてください。
一人ひとりの成長が、結局一番大事ですよね。一緒に経験しながら、直面したことを共に乗り越え、学びを得て。
それぞれ得手不得手があるので、得意なところを伸ばして、柱にしてほしいと考えています。まずはそこに自信を持てるようになってもらいたい。ただ、一方向に専門を深めるばかりではなく、また別のできることを増やす努力をしてみる。それが他者との接着点となって、自分以外の人の仕事もわかるようになります。幅を広げていくこともまた、大切だと思います。 -
中小企業の多くが採用に苦労されていらっしゃいますね。歯痒さみたいなものはお持ちですか。
名のある企業のようにいかないのは仕方がないですが、こちらの、知ってもらうための努力の不足も否めないと思います。採用に関しても、数年前までは私が一手にやっていました。いまはチームで、もっと工夫しながら取り組んでいます。この採用サイトもその一環です。
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製造業を取り巻く環境の厳しさが指摘されて久しいですが、ものづくり企業としてどのように受け止めていますか。
私が経営者になって30年、聞こえてくるのは厳しく、さみしい話が多いのは事実です。そんな中、製造業を、楽しい仕事、報われる仕事にしたいという思いは持ち続けています。実際、今野製作所でも、ものづくりにやりがいを感じている社員は少なくありません。少しでも上向きにして、次の世代に渡したいです。
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以前から、他社との横の連携にこだわって取り組んでいらっしゃいますね。これについての思いをお聞かせください。
一社だけではできないことができる可能性が高まりますよね。刺激し合えますし、メリットが多いと思っています。
先代である父は、「敷居の低い会社でなくてはならない」と、明言してきました。今野家の、私の曽祖母が、会社ではなく家のことを言っていた言葉が基になっているらしいです。外に閉じず、オープンで、いろんな人が出入りする家(会社)が繁栄するという、教えみたいなものでしょうか。だから、受け継がれてきたともいえます。 -
どんな方に、チームに加わってほしいですか。いわゆる求める社員像のようなものはありますか。
まず、当社が掲げる「力をあわせる力がある。」に、ピンとくるものがある人、というのは挙げておきたいと思います。
“求める社員像”については、いろんなところで聞かれるのですよね。でも、こんな能力やスキルが、こんな素養が・・・などと挙げ連ねた先に、理想の社員像があるのか疑問です。いまは当社になくてはならない存在に成長した社員にも、そのような条件が揃っていた人はいませんから(笑)。入社後に、「あぁ、この会社、この仕事が自分に向いていた」と思って力を発揮してくれたら、それが会社が必要としていた人だということなんだと思います。
自分にできることに誠実に向き合ってそれを磨いたり、習得したいと思うことに対して周囲に助けてもらい、感謝しながら努力できる人は、どこでも歓迎されると思います。 -
ご自身の理想とする経営者像と、実際のご自身と、両方について教えてください。
描いているのは、自分が主役になるではなく、社員にその役割を演じる機会をつくって、舞台を用意できるプロデューサー的存在です。社長は、ピンチのときにビビりながらでも盾になれればいい。
私に足りていないと自覚しているのは、親分的要素というのでしょうか、包容力があって面倒見がよく、あたたかくて厳しい、元来の親分気質の人っていますよね。性格的なものなのか、なかなかそうはなれていません。 -
会社としてこれから目指したいことを教えてください。
なにか野心的な夢を持っているわけではなく、いましていることを続けていきたいのですよね。そんなふうに言うと、成長意欲に欠けると言われてしまいそうですが(笑)、これまで経験してきた、リーマンショックや震災、コロナ禍のように、どんな外部要因も、チームで克服しながら、経営理念にあるようなことをブラッシュアップしていきたいですね。
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今野製作所のチームの一員になれば、こんないいことがある!というアピールをしてください。
今野製作所は、時間をかけて成長する、それを大事にする場にはなっていると思います。人間誰しも、調子の良いとき悪いときがありますが、チームでカバーし合いながらやっていく土壌があると思います。
仕事に費やす人生の時間は長いです。だから仕事や職場、そこでの出会いを、大事に、真剣に考えてもらいたい。こちらも、同じくらい大事に、真剣に考えます。